意外なくらい多い質問がありますので、ここでご紹介しておきます。
「磁石の針は正確に北を指さないので、何度かずらすように教わった。地図に北の方位が記入してあるが、これはずらさなくて良いのか」
この問題は少し整理しておかなければなりません。
「磁石の針が正確に北を指さない」
このずれのことを「偏角」(偏差角)といいます。
しかし、それは磁石の話であって、地図にはあてはまりません。
現在の地図は、全て航空写真で制作されています。地図に記入してある北は、そのまま矢印方向が真北です。つまり、偏角は修正済みです。
磁針の誤差を加味する必要があるのは、ある場所へ行って、自分で磁石を使って方位を定める場合です。
そもそも、なぜ誤差を考えるかというと、場所によってずらす角度が違うからです。場所によって緯度・経度が違うので、磁石の指す方向も違います。
地図というのはすでに出来上がったものですから、方位はきっちりと記入してあります。
ここまではいいとして、実際上はもう少しややこしい問題があります。
それは、家相を観る上で使う方位(風水)と、移動用の方位(気学)が違うということです。
これをもう一度、整理しなければなりませんが、煩雑になりますので、ここでは結論だけ述べておきます。
移動の方位を見る為の地図は、方位地図ライブラリの地図をそのままご利用下さい。
そのため、この章では家相を観る場合の方法だけを述べます。
上の結論(家相を観る場合=磁針の指す北をそのまま使う)という前提で考えますと、必ず自分で磁石を使って、家相の方位を調べなければなりません。
その時には、不動産、建築業者から貰った図面を使用することになりますが、この図面が案外クセ者です。実際と方位が違っている場合が、かなりあります。
甚だしい場合は方位を示す印が皆無で、「ただ東南向き!角部屋」などとしてある場合も多いようです。
この場合、ベランダや窓が南東(近く?)という意味なのでしょうが、家相や風水でいう「向き」とは、本来は玄関、出入り口のことですから、全く正反対ということになります。
空気の流通、気の出入りと問題を考えると、ベランダや窓の向きを重要視するのも理解できますが、人の出入りという面から考えると、重要なのはあくまで出入り口です。
窓は、方位が悪ければ開けなければ良いのですが、玄関は塞ぐわけにはいきません。
とにかく方位に関しては、間取り図だけを当てにせず、必ず自分で磁石を使って、正確な方位を測りましょう。磁石の北をそのまま北とします。
また、実際には物件の中に入れなくても、方位は分かります。以下の通りにします。
部屋の外に磁石を置く(Nの位置) | 図面で位置をずらして調整 |
1、玄関付近でもどこでもよいので、部屋の近くに磁石を置いて方位を決めます。
2、次に、方位はそのままで図面上で位置をずらせば、部屋の中の方位は分かります。
この時に必要な情報は、次の3つです。
もう一つの方法としては、物件付近の地図を手に入れ、家の建っている向きを地図と照らし合わせて、方位を決めることもできます。できればなるべく縮尺の小さい、正確な地図が良いでしょう。グーグルやヤフーなどの地図、航空写真なども使えます。
特にこの方法は、近くに強い電磁場がある場合に有効です。
電磁場とは、磁石を狂わせる、高圧線、変電所など強い電磁波の発生源のことです。
小さな磁石の場合は、近くに家電製品があるだけでも影響を受けますので、できるだけ性能の良い磁石を求めましょう。オイル式の方が良いようです。
しかし、家相の方位は磁石の北を用いますので、地図の北方位を基準にした場合は、偏角を逆に修正して、磁石の北に戻さなければなりません。
最初に述べた「「磁石の針が正確に北を指さないので、偏角を何度かずらす」の、反対の手順を踏むわけです。
図面上で磁石を何度ずらすか、以下に偏角の表を掲載しておきますので、参考にして下さい。
下表に自分の住んでいる場所が見当たらない場合には、自分の住まいに一番近い都市を選んで下さい。
多少の誤差は、ほとんど問題ないので、緯度、経度で探して下さい。
この表はよく睨んでいると、緯度、経度の増え方と偏角の増え方が一致しないことに気づかれるでしょう。
例えば東京と静岡、広島の偏角はそんなに違わないのに、新潟と長野は少し偏差角が大きくなります。ですから、この表にない都市の偏差角を知りたい場合は、最寄りの都市を二つか三つ選んで目標とし、その中間を取るようにされると良いでしょう。もし目標とする都市が少ないようでしたら、増やしてゆきます。
ただし、この偏差角の数値は少々資料が古く、著作権の関係もあって、筆者が目測で測った分が入っている為、1度以下の数値は正確ではありません。普通の使用には問題ありませんが、風水の図面以外の、他の用途には使わないようにして下さい。
それでは手順を説明します。
1、はじめに、下の表で、目的の場所の偏角を求めます。
2、図面の上で磁石の位置を決めたら(だいたい中心に置く)、そのまま磁石を回し、いったん針を北に合わせてください。
3、目的地の偏角の度数だけ、方位を左回り(逆時計回り)に修正してください。
4、3で偏角を修正したものが、磁石の北です。それを間取り図に書き入れてください。
この図面をもとに、風水の判断をします。
ただしまだ、どこが中心なのか、勉強していません。正方形、長方形の家ならよいのですが、変則的な形の場合は難しいと思います。今後の勉強に期待したいところです。
都市 | 稚内 | 札幌 | 函館 | 青森 | 秋田 | 新潟 | 仙台 |
緯度 | N45゚27 | N43゚05 | N41゚45 | N40゚50 | N39゚41 | N37゚55 | N38゚16 |
経度 | E141゚40 | E141゚22 | E140゚44 | E140゚45 | E140゚07 | E139゚03 | E140゚52 |
偏角 | 9゚44 | 8゚55 | 8゚30 | 8゚08 | 7゚47 | 7゚16 | 7゚05 |
都市 | 金沢 | 長野 | 東京 | 静岡 | 名古屋 | 大阪 | 松江 |
緯度 | N36゚34 | N36゚38 | N35゚40 | N34゚57 | N35゚10 | N34゚42 | N35゚27 |
経度 | E136゚39 | E138゚10 | E139゚41 | E138゚23 | E136゚52 | E136゚32 | E133゚04 |
偏角 | 6゚59 | 6゚57 | 6゚18 | 6゚12 | 6゚25 | 6゚20 | 6゚43 |
都市 | 高松 | 高知 | 広島 | 岡山 | 福岡 | 長崎 | 鹿児島 |
緯度 | N34゚20 | E133゚32 | N34゚23 | N34゚38 | N33゚36 | N32゚44 | N31゜36 |
経度 | E134゚05 | N33゚32 | E132゚28 | E133゚50 | E130゚22 | E129゚52 | E129゚33 |
偏角 | 6゚12 | 5゚53 | 6゚23 | 6゚16 | 5゚53 | 5゚35 | 5゚05 |
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