ビギナーの風水学講座:目次

先天的な相生・相克

変わる吉方、変わらない吉方

気学や風水をかじった方は、それぞれ自分の本命星によって吉方と凶方があることをご存知だと思います。
この吉方、凶方にも、大きく分けて二つの考え方があります。

九星の循環によって変化する方位には、毎年変わる年盤、毎月変わる月盤、毎日変わる日盤の三種類があります。(時盤もありますが、ここでは触れません)。
もちろん、年や月の区切りは「本命星と月命星」で学んだ通りに二十四節気を使います。

年、月、日と、それぞれ違うサイクルで変わって行きますので、北なら北へ行こうとする場合、年盤では吉方だが月盤では凶方になり、さてどっちを取れば良いのか、などと迷うことも多くなります。ですが、どっちにしても、吉方、凶方は変化してゆくという考え方です。

後天定位盤
定位盤

もう一つの見方として、定位(じょうい)というものがあります。これは、その人の本命星に応じて、宿命的に吉方が決まっているという考え方です。

この定位盤にも二種類あり、先天定位盤後天定位盤がありますが、普通使用するのは、後天定位盤の方です。

中央に五黄土星の来ている盤がそれで、この盤は変化しません。定位盤とは、その方位の持つ、もともとの意味、性質を現しています。定位盤そのものの意味は、たとえ年盤や月盤で何の星が回ってこようと、決して変わることはありません。

従って、例えば北方位に七赤金星が周って来たとすると、北には七赤金星の影響のほかに、常に「北」の影響があるわけです。北は風水学では坎宮(かんきゅう)と言い、水の性質を持っています。
一方、南は離宮(りきゅう)といい、九紫火星の定位置であり、火の性質を持っています。
七赤金星は金性なので、水とは相生(そうじょう)で、火とは相克(そうこく)です。ですから、同じ七赤金星という星であっても、坎宮に回って来た時と離宮に回って来た時では、その働きが違います。

※方位盤を見る上で一つ注意していただきたいことは、上下が逆にっていることです。上が南で下が北になっています。右が西で左が東です。これは風水では「遁甲」という方法を使うからで、間違っているわけではありません。原理からいうとこの表示方法のほうが便利なので、早目に慣れていただくと良いでしょう。


西に行くと何が起こる?

西方位を例に取ります。西は、定位盤では兌宮(だきゅう)といい、もともと七赤金星がつかさどっています。
七赤金星という星には、少女、飲食、金銭、口、歯、弁舌、遊び、恋愛などという意味があり、この意味は年盤や月盤で何の星が周って来ようと、決して変わることはありません。
ただ、その時周ってきた九星との相性の良し悪しによって、七赤金星のもついろんな意味のうち、どういう性質が強く出るかが違ってきます。

その為、西に行く場合は、その人の本命星と兌宮(西)との相性を常に忘れないようにしなければなりません。
西、七赤金星という方位は、良くも悪くも、わりあいその象意が極端です。
もし良い意味が多く出れば、若い女性と知り合って美味しい物を食べ、楽しいお喋りに時を過ごすうちに恋愛に発展し、さらに自分自身愛嬌が出て人当たりが良くなりますので、営業成績が上がり、ボーナスも入るという、大変楽しいことになります。

ところが悪い意味が多く出てしまえば、若い女性と縁が出来たのはいいが、色に溺れて遊びにうつつを抜かし、余計なことを言ったが為に痴話喧嘩に発展し、暴飲暴食がたたって歯を悪くしたのが万病の元となり、さらに金銭問題はこじれる、という具合です。ちょっと極端に感じられますが、これは冗談ではありません。

七赤金星の持つ意味にもさまざまなものがありますが、最も縁深くついて回りやすいのは、セックスを含む恋愛、アルコールを含む飲食、金銭の出入りです。金運がつく、というのとは少し違い、「金銭の出入り」です。

何故なら、これは少し高度になりますが、先天定位という要素とも関係があります。西は後天定位盤では七赤金星ですが、先天定位盤では一白水星です。さまざまな象意のうち、七赤金星と一白水星の双方に縁の深いのは、色情、セックス、金銭の流れ、水分やアルコールです。その為、西方位にはどうしてもこれらの要素がついて回るのです。

例えば「金銭」という現象だけを取り上げてみても、いろんな考え方、現れ方があります。
七赤金星の持つ「金銭」は「現金の出入り」という意味が強いのですが、八白土星の持つ金銭は、不動産の形を取った貯蓄と縁が深く、しかも家族や親類縁者が絡みやすいのです。六白金星ならば、株式などの投機的な要素を含む金銭に縁が深くなります。

また、易の卦では、七赤金星は「一欠け」という象意があり、七赤金星の回座方位、または西方位で買い入れたものは、決定的な欠陥ではないながらも、何か一つ欠けています。もともとの象意がそうなので、吉方であっても欠けという意味がつきまといます。


西のご利益に縁がない人は?

さて、今回例に取り上げた、西の七赤金星の良い象意は、どうすれば受けられるのでしょう。
実をいうと、残念ながら誰でもこのご利益にあずかれる訳ではありません。自分の本命星と西が相性の良い人だけです。
それは、一白水星、二黒土星、五黄土星、六白金星、八白土星です。
この中でもさらに、七赤金星を助ける星、助けられる星、友人として共存する星と分かれるのですが、さしあたり、西、兌宮、七赤金星と先天的に相性の良いのは、この五種類の本命星だということを覚えてください。

それでは他の本命星の人は、永久に金と女には縁がないのかというと、もちろんそんなことはありませんが、現れ方が違ってきます。

例えば三碧木星の人でしたら、北、南、南東と相性が良いのですが、このうち特に異性と縁が深いのは、北と南東です。
中でも、北の方位はもろに下半身、セックス、おまけに秘密という意味がありますので、これはアッケラカンとした七赤金星では味わえない、スリルに満ちた失楽園的状態が期待できるかもしれません。
そうなっても筆者の責任ではありませんが、それはちょっと困るという方には、北は避けて南東を使う方法もあります。
南東は「取引、交際、まとまる」という意味がありますので、社会的に信用のある方の縁故で知り合った異性と、結婚を前提とした交際が期待できます。しかし、丸くまとまりすぎて、刺激的な愛情に満ちたアバンチュールはあまり期待できません。同じ異性運でも、性質が違うのですね。


先天的相生方位

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