一人暮らし諸君、「野菜も食べないかんよ」というお母さんの教えも忘れて、ジャンクフードにばかり走ってはいませんか。
コンビニの食事も最近はずいぶん良くなり、お総菜なども悪くはありませんが、やはり不自由さに変わりはありませんね。それに如何せん、あれは結構高くつきます。少し品数を揃えようとすると、下手な外食よりも高くなってしまいます。
そのため、給料日前にはカップラーメンで済ますという事態になってしまう人があります。
筆者は決して、そうした現実を無視して、お料理の先生みたいに、一日三回、毎食五大食品群を全て取らなければ駄目だ、などと建前を述べるつもりはありません。もちろん、そうした知識は必要でしょうが、貧弱な現実を前にすると、そんなアドバイスが何の役に立つのか、と思ってしまいますから。
そこで、得意の作戦、理想も贅沢もいわないけど、まず悪いものをチェック。害を取り除けばだいぶマシです。そこから始めましょう。
◆冷蔵庫の過信は禁物
傷んだものを食べるのが一番怖い。そのためには、冷蔵庫に物を詰め込み過ぎないことが第一です。
必ず冷蔵庫内で空気が平均して循環するように、スキマを開けることです。空気の吹き出し口を塞いでしまったらアウト。物が冷えないだけでなく、冷蔵庫じたいも故障します。
それには、冷蔵庫の構造と性質を知っておきましょう。
現在の冷蔵庫は、全て後ろに邪魔な出っ張りがなくペタッとしており、デザインにも気を配ったものが多いのですが、そのぶん、昔の冷蔵庫より故障しやすくなったような気がします。
基本的に、冷蔵庫とはどんなものでも冷やす魔法の箱ではなく、電気エネルギーで中の熱を外へ逃がす装置です。周りをピッタリ壁にくっつけて置いたら、熱の逃げる余地がなくなります。壁から離すだけでなく、空気の流通の良い場所に置いた方が良く冷えますし、電気代も安くなります。
ルームクーラーを考えてください。フィルターが目詰まりしたり、室外機のファンの前に物を置いて塞いでしまったら冷えませんね。冷蔵庫も同じです。
◆ケーキに注意
これは案外知られてないのですが、生クリーム、ホイップクリームを使ったケーキは、基本的には作ったらその場で食べるものです。
油脂というのは最も傷みやすい食品ですが、その油脂を空気と混ぜ合わせてホイップするのですから、ケーキというのは作ったその瞬間から、どんどん傷み始めます。時間の勝負になります。長持ちするということは、添加物がいっぱいということ。
ここで、空気というものに対する知識が必要になります。
物が腐ることを「酸化する」と言います。なぜでしょうか。人間は酸素がないと生きていけないのに。
じつは酸素というのは、猛毒なのです。物を腐敗させる強烈な作用があります。
太古、地球には酸素は存在しませんでした。酸素が充満するようになってから、いったん生物は死に絶え、それからゆっくりと、酸素でも生きていける、酸素を使って呼吸する生命が誕生しました。
それでも、一定の酸素濃度で折り合いをつけています。
地球の酸素濃度は、窒素対酸素=約8・2ですが、この酸素濃度が変わり、急に酸素が濃くなったら、現在の食品はアッというまに傷み、私たちもすぐに皺クチャになって寿命も縮むでしょう。
ですから物を保存するには、缶詰、真空パックなどを使います。ホイップクリームが傷みやすいわけがお判りでしょう。傷んだ油脂を食べ続けていると、膵臓がダウンするそうです。
◆カップ麺に注意
話はだんだん怖くなります。
全共闘世代はたぶん知っていますが、昔のインスタントラーメンはひどく、こればかり食べていると病気になるので、麺を茹でた湯を必ず捨てるようにしていた方は多いと思います。1週間あればっかりで生きていたらどういう感じになったか、バリケード生活の経験のあるオジサンがいたら、聞いてごらん。
最近のインスタント麺は本当に良くなりました。添加物もさほど悪いものは入っていないし、かなり美味しい。消費者連盟や企業の努力、それに何よりも、本物を求める消費者の意識のお陰ですが、まだまだ甘いぞ。
麺じたいに害はなくとも、あの発砲スチロールが曲者です。あれは、水ならさほどでもないが、熱湯をいれると、かなり成分が溶けだします。発ガン性の疑い濃厚な、ポリ塩化ナントカカントカを、相当量摂取しているのです。これが内臓に溜まったら、イカンゾウ。
発砲スチロールでなく、紙カップの方がいくらかマシかな?とは思いますが、これもコーティングしてありますから、安心はできない。
そこでおススメは、フタ付きのどんぶりを買って、いちいちそれに移し変えてからお湯を注げば安心。だいいち気分いいじゃないですか。
洗うのが面倒なんて言っちゃダメ。たとえインスタント麺でも、洒落た器で食べれば、少しは家庭的な気分になれるし。麺を入れる前に、どんぶりを暖めておくのがコツですね。
お願い、コンビ二の会社の人、これ読んだら、さっそくフタ付きの洒落たどんぶり、お店に置いて下さい。
◆最後のトドメ……化学調味料のお話
インスタントや外食で一番心配なのは、食品添加物。
その中でもズバ抜けて消費量が多いのは、化学調味料でしょう。これを、自分で作る食事にまで、パッパッと振りかけるのは止めましょう。そうでなくとも、だしの素、レトルト食品、コンソメ、カレールー、だし入り味噌、お茶にまで化学調味料は忍び込んでいるのです。スナック菓子やレトルト食品はいうまでもなく。もう肝臓は、じゅうぶんオーバーヒートしています。
食品添加物は自然と肝臓に蓄積して、いろんな病気を誘発します。
どの添加物がどれだけ悪い、とはっきり出ているうちはまだいいのです。本当の恐ろしさは、いろんな種類の添加物が混じると、どんな作用を引き起こすのか、はっきり判っていない点にあります。
私は、アトピー性皮膚炎は、合成洗剤、食品添加物などが体内に蓄積して、相互に複雑に作用した結果だと見ています。
食品を買ったら必ず表示を見て、原料と添加物に何が使われているか見る習慣をつけましょう。
疑問の多い食品添加物の中でも、一番クロに近いものの中に、人工甘味料「Pスイート」があります。「ダイエットに良さそう」なんて、砂糖がわりに使っては駄目。
ダイエットしたければ、麦芽糖の方がいいでしょう。これは自然食品ですが、砂糖よりも低カロリーだし、栄養のバランスも良く、とっても好感の持てる上品な甘さです。「マービー」という製品名で、ドラッグストアや自然食品店で売っています。
ただし、結晶が大きくて吸収されにくく、筆者なんかは緩下剤代わりになってしまう傾向があります。お通じの良くない人にはお勧めですが、胃腸の弱い方にはあまりお勧め出来ません。
化学調味料については、合成洗剤と共に非常に問題なので、別の項目にしてます。
「タオの雲切巷談・化学調味料の怪」です。
ともかく、ともかく、化学調味料はジャンクフードの代表なのです。そしてこれは、パッパッと振りかけるや否や、どんなに新鮮な山海の珍味も、一瞬でジャンクフードに早変わり。あな恐ろしや。
※「化学調味料の怪」(タオの風水巷談コーナー)は当サイトが元ネタですが、あまりにいろんなサイトでリンクされまくるやらコピペされるやら資料問い合わせが来るやらで、少しうんざりしてしまったので、見つけにくくしてます。この章からは直リンクしてます。
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