土地の方位・形状は、平坦な場所では特に気にする必要はありませんが、傾斜地では注意して下さい。
逆地(南が高く北が低い)は、風水的に大凶相ですので必ず避けます。外から見て逆地であれば、それだけで致命的欠陥ですので、どんなに間取りが良くても検討する必要はありません。内見の必要はありませんので、引き返して下さい。
物件の方位は、中に入れない場合は建物の向きと住宅地図で判断して下さい。不動産屋で貰った図面の方位は違う場合がありますので、必ず自分で確認して下さい。
家の形とは、家の(自分の住む物件の)外壁の輪郭で観ます。ベランダは入れません。出窓は壁の面積と窓の出具合によって判断法が違いますので、ここではふれません。
家の輪郭は、なるべく大きな変形のない、素直な長方形が一番望ましいです。
ただし、ウナギの寝床のようにひょろ長いのは長方形とは言いません。○対○とはあえて決めませんので、見て判断して下さい。正方形は小吉です。変形がいけないというのは、実際に住んでみるとよく分かります。太陽光線や風の流れや水滴の付き方は、ほんのちょっとした張りや欠けにも見事に反応します。長年の間にはかなりな影響を及ぼします。
また、変形している場合は、なぜ変形しているのか、その物件だけでなく全体を観て下さい。高級マンションに多い雁行型では、変形でもなかなか合理的に考えられた設計も稀にあります。しかし近年建てられる物件の多くは、土地が十分でないのに無理やりに建てている場合が多く、「土地がないので、どうしてもこういう形になってしまった」という変形は、ほとんどが凶相です。
玄関、バス、トイレ、洗面所、キッチンは欠け込みとみなしますが、文字通りの欠け込みではなく、その場所が弱くその方位に関係する運気も弱いと観ます。
たまに玄関や風呂場だけが輪郭から外に張り出している物件がありますが、その場合は凶方にあっても凶意が小さくなります。(これに関しては別項とします)
水場の吉方位は原則としてありませんので、水場がなるべく一箇所に集中していないほうが、リスクが小さくなります。また東西南北の中心線(正中線)にない方が好ましいですが、一箇所ぐらいは仕方がないでしょう。
玄関が北東の鬼門にない物件を選ぶようにしてください。裏鬼門(南西)はあくまでも北東鬼門との関係で見ますので、単独で判断する場合は、裏鬼門としてではなく、他の方位と同じように見ます。
南の水場も極力避けて下さい。どちらも張り出していれば別です。
また、変形なしの長方形であっても、北東玄関と南西ベランダが真っ直ぐ一直線に抜けた物件は、特に避けて下さい。
周囲の環境では、第一に霊地を避けること。霊地とはお墓、古戦場、新興宗教の教会などです。
霊地と言っても伝統的な神社仏閣の傍は良いのですが、あまりに近すぎると、一般人は逆に位負けすることがあります。その方のご縁や信心の筋によりますので、一概には言えません。
しっかりした氏神様のご近所で、まともに隣接しているとか門の正面に向き合っているなどしなければ、変な宗教に凝っていない人でない限り、お守りいただけます。ただし、そういう場所に住む場合は、普段から足を向けて寝ないぐらいの感覚を養うようにしましょう。(間違っても別に祟りはしませんが)
新興宗教の大きな施設は、ある地域に固まってできることが割りに多いので、そういう地域は先に移転の選択肢からはずして下さい。ただし、一般の家が教会になっている場合は外目からは分からず、住んでみてから分かることが多いので、いろんな種類の住宅地図などで確認して下さい。場合によっては出ていることがあります。
以上、簡単ではありますが、1〜5は全てはずせないポイントです。どれか一つが欠けていてもダメです。ご自分で選ぶ場合でも鑑定に回す場合でも、これらのポイントをクリアする物件を選択肢として、できるだけ吉相のお住まいに巡り遇えるように頑張って下さいね。
まず、ネットの不動産検索サイトで、希望する地域の物件の相場や物件が多そうかどうかを調べ、その中で間取りによって2、3、4の条件をクリアするものを残し、地図によって1、3の状況を調べ、良さそうな物件に幾つか問い合わせを入れましょう。
間取り図のない物件はもう塞がっているか何かで、選択肢から外れることが多いのですが、問い合わせを入れると似た条件の物件をどんどん送ってくれますので、不動産会社や担当の人の力が分かります。
熱心で反応の早い会社でないと契約もスムーズにいかないので、信頼度の高そうな担当の人にあたったら、そこをメインにしてどんどん探して貰いましょう。不動産情報はどこの会社にも同じものが流れていますが、事務手続きの手腕や管理会社との交渉のしかた、マメさ、親切さは違います。また、入居審査やローン契約の運び方も少し違います。
また、あなたが不動産屋の信頼度をはかっているのと同じように…いや、それ以上に、不動産屋の方もあなた自身の信頼度を慎重に見ています。向こうのほうがプロです。仲介会社に味方になって貰えるように、あなたも信頼できる誠意ある態度を取って下さい。あまり客として自分の要求ばかり主張しても、不動産に関しては、他の業界と少し違うところがあります。
いくら客であっても、賃貸であれば大きな商品を借りて使う側ですし、ローンを組めばお金を借りる側です。いや、たとえ全額を現金で支払える人であっても、生活している間には何が起こるか分かりません。
経済力はどうか、だらしなくないか、犯罪に巻き込まれるような人ではないか、健康で暮らせて病気で倒れたりするようなことはなさそうか、隣近所といざこざを起こす心配はないか、などなど…貸す側・売る側が心配するのは当然です。
卑屈になる必要はありませんが、あまりモノを値切るように、丁々発止とやりあうのは感心しません。しかし、契約条項はきちんと把握しましょう。
不幸にして、賃貸で大家が非常にうるさいタイプだったり、足元を見るような感じだったら、退去の時にリフォーム代などでモメる場合があります。「原状復帰」を余りに強調され、もし既に傷がついている場合は、不動産屋立会いの元に、入居前に写真を撮ってお互いに保管しておく方法もあります。
この辺り、どこまでシビアにやるか、それとも(ここならば揉めないだろう)と信頼するかは、相手次第でもあり、あなたの人間的な総合力です。
ネット時代のあなたは、スタート時点でネットを使っていない人よりも有利な立場にあります。この利点を大いに利用して、情報量の多さと速さに感謝しましょう。
引越しや契約で嫌な思いをするのではなく、一回引越しするごとに、成長してゆきたいものですね。
「平成17年3月記述、29年10月改訂」
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