推理小説のお好きな方はご存知でしょうが、毛髪一本でも個人を特定する材料になります。髪の毛というのは切っても痛みは感じませんが、生き物であり、その人の一部に違いありません。
ヘアスタイルと一番密接に関係があるのは、職業と情緒性です。
例えば職業でいえば、ミュージシャン、画家など情緒性を必要とする人はロングが多く、組織だった命令系統の職業の人は、ショートが多くなります。
最近はスポーツ選手でも長髪だったり、芸術家で短髪だったりと意表を突く方もいらっしゃいますが、これは既成概念への反抗の一種で、全体的な傾向は変わらないと思います。
やっぱり、真っ赤なカーリーヘアの銀行員が来たら、あんまり大金を任せる気にはなりませんよね。金銭や数字を扱う人、上からの命令系統で動く人が、情緒性で動かれては困りますから。
自然とこういう傾向が出来てくるのは、髪の毛というのは、感性、感受性と拘わりがあるからです。
本来、髪の毛というのは血液のようなものです。男性のように、しょっちゅう髪の毛を短く刈っていると、血液の流れがよくなり、思いきりの良い、竹を割ったような性格になります。反対に、いつまでも髪の毛を長く伸ばしていると、血液が滞り、性格もやや過去をひきずりがちになります。
感覚そのものは、むしろショートの方が鋭敏になるかもしれませんが、それを芸術とするには、解釈のしかたや表現のありかたに、紆余曲折が必要です。作家や音楽家、画家などに長髪が多いのは、知らず知らずのうちに髪の毛を長くすることで、女性的な性格の移入をはかっているのです。よくしたものですね。
髪の毛には、こういう意味がありますので、これまでショートで通していた人がロングにすると、ロングヘアー的な性格になってきますし、その反対にロングの人がショートにすると、やはりショートヘア的な性格が出てきます。ヘアスタイルというのは、自分でも気づかないあいだに、大きな影響を受けているものです。
ただしこれは、ヘアスタイルにあまり重きを置いていない人が、それほど意識せずにしているヘアスタイルについての話です。非常に変わった、目立つヘアスタイルをトレードマークのようにしている人には、また別の意味があります。
また、ロングだろうとショートであろうと、頭脳労働の人は、頭部、頭髪に気を取られるとうるさく感じるので、スタイルは無造作になりがちなようです。
前述のように、ロングは女性的、ショートは男性的でサッパリタイプという、大まかな別はありますが、これは少し深読みの必要があります。
本当は男性的な人が、女性的に見せようという計算の上でロングにしている場合は非常に多いですし、反対に、本当は女性的な人がキャリアの都合上、活動的に見せようとしてショートにしている場合も多いものです。
ただし、やはり長くしていればそれだけ、自然と情緒性は強まります。女性にはほどの良い長さがあったほうが良いでしょう。また、長さは髪質と関係があります。ショートの似合う人は、髪の毛がたっぷりしていて太いので、精力が強いという見方があります。
これは長さと同じくらいに、情緒性と関係があります。
しかし髪の毛をカールさせるというのは自己表現の一種ですので、普通の人が、髪の毛を目立つほどカールさせているということは、ある意味ではそれで表現が完結しているということもいえます。
確固とした自分なりの表現手段を持っている人は、自分自身はわりあいサッパリしたヘアスタイルをしているようです。
長さと同様、カールの度合いは精力とも関係があります。東洋人でカーリーヘアにし易いということは、髪の毛が細いので、精力のほうもそれほどではないでしょう。
これは非常に大切です。額というのは社会性を現わします。出すか隠すかだけでいうと、額を出すと社会に出て活躍し、隠すとあまり表面には出ないということになります。
しかしこれは、その人がどんな額をしているかが問題です。もし額に傷があったり、シミ、ホクロなどの欠陥のある人は、髪の毛を下ろして隠した方が、表面上も運命上も、欠陥をカバーできます。
またあまりに広くて立派すぎる額なども、潜在的欠陥ですので、隠した方がよいでしょう。
生え際の形も、丸く柔らかい形なら良いのですが、富士額や四角い男額は女性としては凶相ですので、隠した方が得策です。
反対に、少し貧弱な額の持ち主で大人しい性格の人は、思いきって出したほうがよいのですが、こういう控えめな人ほど、前髪を下ろして隠してしまいがちなようです。もう少し冒険して運命を切り開いていくためには、思いきって額を出してみましょう。
これも、耳に凶相のある人は、なるべく隠すようにした方がその欠陥をカバーできます。
耳の相とは、耳の形、色、ついている位置、左右の形と位置が揃っているか、また前から見て立っているか寝ているか、などです。
詳しい解説はしませんが、変に赤かったり、カサついていたり、傷があったりした場合は凶相ですので、なるべく髪の毛で隠した方がよいでしょう。ピアスも傷として見るというのは、前章で述べたとおりです。
この「色」という点では、もともと風水では髪の色を変えるということは前提としては存在しませんので、筆者が風水の原則に基いて記述したものです。
風水的な考え方で髪の色が出てくるのは、白髪かどうかという点です。年を取ると白髪になるのは仕方のないことですが、若白髪というのは、生命力が少々弱い、虚弱体質の心配があります。
白髪というのは、年を取ると新陳代謝が衰えて、髪の毛の隅々まで栄養が行き届かなくなって、色が薄くなるものですので、皮膚がカサついたり、皺が増える現象と似通っています。
もしメデューサの髪の毛だったら、あんまり怖くはないでしょうね、元気がなくて。
逆に考えると、髪の毛を脱色して薬品で着色するということは、末端から本体に向かって生命力を克しているということで、健康と運命の上で、あんまり好ましくないことはお分かりでしょう。
無理に色を考えるなら、自分の本命星と相性の良い色ということになりますが、カラリングやヘアマニキュアはほどほどにされたほうがよいでしょう。長期間染め続けるのは無理だと思います。
※メデューサ……ギリシア神話に出てくる怪物。頭髪がぜんぶ蛇になっていて、これを見る者はたちどころに石になるという。ペルセウスに退治された。
※余談ですが、サッカーのカズが1998年のワールドカップで、フランスまで行きながら代表を外されて帰国した時のことを、覚えていらっしゃる方があるでしょうか。
意気消沈して成田に降り立った時、ハンチングの下から薄い色の毛が覗いていたので、筆者は「まあ、あんなに白髪になっちゃった。よっぽどショックだったんだなあ、可哀相に」と思ったものですが、後であれはブロンドに染めていたのだと分かり、自分のオバさんぶりに笑ってしまいました。でも、やっぱり似合わないですねえ、日本人には。
どこかのテレビ局のキャスターにも、筆者と同じような人がいたようですよ、もちろんオジさんでしたけど。
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