観相術入門:目次


腰について


腰と尻とは別ではないか…と一瞬思いましたが、「腰を使う」「腰を入れる」という使い方をみるとやはり一体なのでしょう。「腰を据えて」という場合も、お尻を下ろして座り込むような体制を連想するので、やはり同じということになるようです。
つまり、ウエストから足の付け根の部分までが腰、ということになりますが、腹は別項になっているので、体幹下部を前と後ろに分けて考えるようです。

子供は親の背中を見て育つ、と言うように、後側というのは、気づかないうちにその人の本性を表しているので、とても大切なものなのでしょう。
しかし、お尻というと、個人的には(お尻って大きいだけで、さほど重要な役割をしているとは思えないんだけど…)と思っていました。ところが調べると、お尻とは左右の骨盤を支えて、体のバランスを取っているし、立ったり歩いたり座ったり…の動作も、一見足が行っているように見えて、実のところは、その原動力はお尻だったのです。考えてみると、お尻の肉を怪我したりダラーンとなってしまったら、座るにも立つにも寝るにも不自由で、とてもまともに日常生活が送れません。
お尻が痩せだしたら、骨盤がゆるゆるになって傾いてしまい、体全体に支障をきたしてしまうでしょう。お尻は、たっぷりして力強いに越したことはないのです。
筆者もこの項を読んで、お尻と腰の密接な関係に気づいた次第です。


股について


なぜ、股の項なのに膝の話ばかり出てくるのかと思いましたが、内容を読んで考えてみると、やはり必然性があるようです。よく、人間の体は股から先に年を取る、と言いますが、股は表から見えないので、その状態が現れる膝によって、判断する、ということのようです。
股関節が固いと足の稼動範囲が狭くなり、ひいては行動半径も狭くなる気がしますが、膝が痛い人は股関節のストレッチをしてみると良いかもしれません。

しかし、股と膝が直結しているというのは、全く気づきませんでしたが「膝に陽気が立ちこめる時」というのは、とても良い表現だと思います。
生き生きと、生命力、やる気、可能性が漲っているのが、顔や肩でなくて、膝、というのは、素晴らしいではありませんか。膝にエネルギーを供給する元が、股ということになります。今度から電車の中や職場で、みんなが座っている時に膝を観察してみることにしましょう。膝ならジロジロ見ても、あまり気づかれないのも便利です。

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