前回が上半身だったので、今回は腕と下半身。
腕といっても掌は手相として独立した分野なので、ここでは人相学、骨相学としての腕について述べられている。
身分の高い人でも手の節々が短く見えることがあるが、そういう人は心が下賎の者に近い。また家を乱したり、その格を下げてしまうであろう。武士の場合は、武勇はあっても学問がない。
いきなり左利きの話が出てきましたが、何となく分かるような気がします。あくまでも私見ながら、左利きの人は人間的にも少し癖のある人が多く、どっちかというと専門職のほうが収まりが良いような気がします。しかしこの話は追求しだすと長くなるので、機会を見て別項でまとめるかもしれません。
後の、手の形とか大きさの話は、多少は時代背景もあると思います。身体というのは、使っていると形も変わって発達するし、使わないと退化します。だから、常に肉体労働に追いやられる身分の低い者の手は、節々の太いいかつい形になり、子供の頃から優雅な生活を送っていると、形もしなやかなまま、ということになります。
しかしたまに、労働者階級でも、形の良いままの人もいますが、あれは頭の良い証拠と言って良いでしょう。築地で荷運びのアルバイトをしていた人が言っていましたが、単純に重さと大きさだけで考えると、5〜6人掛かりでも大変な荷物を、それこそ技と要領で楽々と動かす人がいるそうです。
単純な肉体労働でも、力の方向とか体の使い方を考えることによって、頭の良い人は比較的楽にこなしてゆくことができます。そういう人は労働者階級に居ても自然と出世していくだろうし、無駄な力の使い方をする人に比べ、体もあまりごつくなって荒れたりはしないでしょう。
しかし、昔はそう簡単に実力に応じて立場や権力が与えられるわけではないでしょうから、あんがい現代のほうが、個人の素質を見やすいのかもしれません。
胸は心の宿るところであり、また六根の集まるところである。それ故に胸で心の貴賎を見ることができるのである。
胸が広く豊かな者は、心も豊かで深く、精神力も強い。
胸が狭い者は心浅く何事につけせっかちである。
胸の肉が薄く骨ばって見える者は体が弱く、何をしてもうまく運ばず根気も続かない。ただし老人は別である。
胸落ちが高くてしこりのある者は、気持ちがいらついて、気分が落ち込んだり、根気が続かないことが多い。しかし骨格がしっかりしていて身体の丈夫な者、相撲取りなどは、胸落ちが高くてもこの限りではない。
胸落ちの高い間は腹が小さい。胸落ちが柔らかくなるにつれて腹が大きくなり、それにつれて運も巡ってくる。それ故、胸落ちが高くて固い間は運は開けない。
胸落ち、と言う言葉にはあまり馴染みがありませんが、胸落ちが高い者はウンヌン…とあるので、いわゆる「ハト胸」のことだと思います。
つまり、首の下から乳房の上の部分までの上胸部のことだと思いますが、確かにこの部分は肋骨だから、あまり出っ張っていると他の部分とバランスが取れなくて不恰好です。と言うよりも、体幹部にきちんと肉がついていないと、やたらに胸の上の部分が目立つでしょう。
胸は心の宿るところだというのは、現代ではいろんな解釈があるでしょうが、とりあえず人相学では心臓死説が有力だということなのでしょう。
乳で子孫の有無がわかり、その善悪も知ることができる。
乳房が小さい者は子の縁が薄く、子があっても頼りにならない。
乳房の左右の大きさの差が激しい者は、子に縁が薄い。
乳房の上向きの者は子に縁がある。
乳房が下向きだったり黒子、疵のある者は、子に縁が薄い。
乳房はゆったりと広く、潤いがあり、肉付き豊かで締りのあるのが吉相で、良い子に恵まれる。
乳房の周囲は赤黒いのが吉相である。
乳房に毛が生えている者は実子に縁が薄いが養子を迎えることになるであろう。
だいたい、吉相の乳房の条件を満たせば、スタイル的にもナイスバディということになると思います。
ただ、俗言をあざ笑うかのように、乳房の周囲の赤黒いのが吉相、というのは面白いことです。女性ホルモンが正常に働いていれば乳首は少し黒ずんでくるので、健康な成人女性の乳首が赤黒いのは当然、ということでしょう。
乳房に毛が生えていると養子を迎えるというのは、原書の質疑応答に書いてありますが、毛とは血脈なので、子孫を司る乳房に、後から血脈を付け足すような形になっているのは、養子を迎える相ということです。
何となく、分かったような分からないような話ですが、乳房というのは血液を母乳に変える部分ですし、髪の毛も確かに血液と密接な関係があるので、辻褄はあうようです。
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