「せんせーい!!悲惨です……。こんな…こんな悲しい写真をバラ巻いている人がいますー。あんまりひどいですぅ。どうしたらいいんでしょおぉぉ……」
という憤激の声と共に送られてきたのが、次の写真。(もちろん、顔はブラインドをかけてあります)
ところが、まだよく見もしないうちに、この送信者から続けてメールが来た。
「すんません。あれは作り物でした。トンでもないヤツがいるもんです。ダマされた私がすっとこどっこいでした」
と言うので、どこがすっとこどっこいなのか、言われた通りに仔細に検討したら…。
そうですね。確かにいろいろ疑問点はあります。
疑問点1・9月11日はかなりお天気のいい日で、こんな厚着をした人はいなかったと、騙されたメール送信者は言っています。
でも筆者の考えでは、例えば旅行日程の中に登山や高地キャンプの予定があれば、服を脱ぐのは面倒なので着たっきりでWTCの屋上で記念写真を取った、という人がいる可能性もある。街を歩いていても、季節と全く離れた服装の人は時々います。特に旅行者には多いです。これはいちおう、ガセネタの決め手としては不十分でしょう。
疑問点2・飛行機の飛んで来る方向が違う。
確かに、飛行機が海のほうから飛んで来ている。ハイジャックされた旅客機は海とは反対側から飛んできた筈だから、筆者もこの点で、ガセネタが決定的と思います。
疑問点3・画面全体の感じとバランスはどうかなあ…。飛行機の大きさと人間から推定されるビルの大きさが、どうも合わないような気もする…。これくらい迫ってたら、もっと飛行機、大きいんじゃないかなあ。。。それに何より、飛行機にスピード感が全くなく、ベタッと平面的。偶然写ったというシチュエーションなのに、飛行機がはっきりし過ぎてないかしらん。写真に詳しくないので断定はできないけど、専門家の目から見てどうでしょうか…。
さらに、合成写真を見分けるのに大きな決め手とされるのは影の方向です。これはいちおう、ガセネタの決め手にはならないような気もします。
9時少し前の時点だと、太陽の位置はどの辺りでしょうか?現地で暮らしていないので確認できませんが、この写真では明らかに違うとは言い切れないようです。影は合成し難いので、もっと長く伸びていたりすると完全に不自然ですが。
このように、何か事件があると、ほんとにいろいろデマやネタが飛び交うのが世の常。
アメリカで起こった事件なのに、日本にいて全く関係ない一般市民の筆者のところにまで、これだけガセネタが飛び込んで来るぐらいだから、現地、関係者はどれだけ大変なことでしょう。この写真のモデルになった方はこのこと、知ってるんでしょうか?
こんなもの、作るほうも作るほうだけど、一般市民もお互い、ダマされないように注意しましょうねえ。
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