本サイトでは、幾つかの種類の東洋運命学を使って、皆さんの悩みや希望にお応えしていますが、どの占いも生年月日と出生時間が分からないと、正確な判断はできません。
特に占星術(東洋、西洋いづれも)に至っては、手も足も出ないと言ったほうがいいくらいです。
九星気学と四柱推命は、生年月日だけでも約七~八割の判断は出来るつもりですが、これも「節入り日」(月の変わり目)前後に生まれた人は問題です。
そこで母子手帳がない人の為に、筆者が思い出したことがありますので紹介しておきます。
筆者の経験ですが、陣痛が始まり(一児の母です。つまり筆者は女性ですので、ご存じない方のために念のため)あわてて産科へ駆けつけますと、院長先生ロクに診察もせずに、おもむろに朝刊を広げてのたまいます。
「次の満潮は○○時○○分だな。それまで家で休んでていいから、その時分にまたいらっしゃい」
なんと、半日近くも先の話です。
まあ、家は産科から歩いて二、三十歩のところなので、ひとまず帰りました。すると陣痛はいったん収まったので、のんびりお風呂などつかって御飯を食べて休んでおりましたら、予定の時間近く、本当にアブナくなりましたので、今度こそは本格的に支度をして出かけました。
すると、さっきは妊婦さん誰もいなかったのに、今度はお産のラッシュです。
産室の中は臨時ベッドを置いても足りないありさまで、どうやら後から、廊下にも臨時ベッドが置かれた様子です。
そのうちに、あっちでもこっちでも「オギャア、オギャア」と、たて続けに五~六人も赤ん坊の誕生。もっともそんなこと、いちいち詳しく数えてる余裕はありませんでしたが。
それがあとで母子手帳を見ると、朝刊にあった満潮時刻ピッタリでした。正確には満潮の二~三分過ぎです。
なるほど古来から、月の満ち干(みちひ)と人間の生死とは、密接な関係があると言われています。
年寄りから「満潮の時に生まれた子供は元気に育つが、引き潮の時に生まれた子供は育たない」と聞いたことはないでしょうか。
筆者は港町の生まれなので特に頭に残っているのかも知れませんが、体験してみるとなるほどと思います。
この点、何か根拠でもあるのかと思って文献を探しましたら、結構出てきました。月に関する伝承はかなり多く、やはり人間の生死との関係は、古来から文学作品や作家の伝記の中で、繰り返し取り上げられています。
私の体験とは逆に、干潮の時間に肉親の死を看とったという記述も幾つかあります。
ともかく、満潮の時間にベビー誕生のラッシュが来るという点に気づいている人は多く、統計を取って証明しようとした学者もありますが、これはなかなか困難なようです。
自然にまかせたお産なら、満潮時に申し合わせたように誕生するのでしょうが、実際にはさまざまな人為が働いて、数字ではっきり証明するのは難しいようです。
それでも無事にお母さんになった人は、たとえ誕生ラッシュに行き会わせて世話が行き届かなかったとしても、不平をいうのは勿体ないということになります。
「肝心な時に先生が忙しくてちゃんと見てくれなかった」とか、「ベッドが足りなくて廊下に寝かせられた」などという方がよくありますが、これはちゃんと、自然にまかせた安産だからそうなるわけで、文句をいうのはお門違いでしょう。
生まれるべき時に生まれるのは元気に育つ保証で、お母さんも赤ん坊も一番幸せということですから。
しかし現在ではお産も様変わりして、陣痛促進剤を使って、昼間生まれるように調整していることが多いようです。
これはテレビ番組でも、専門家が統計を挙げて言っていました。昔は出生数が昼夜ほとんど同数だったのに、現代では圧倒的に昼間のお産が多いそうです。これをまた自然に戻そうという動きがあるそうです。
満潮が日に二回あることから、毎日真夜中に出産ラッシュがあっては、医者も看護婦さんもたまらないのはわかります。
でもそうなってくると、今度は干潮の時間に、むりやり人為的に誕生させられている人はどうなるのか、という疑問が湧いてきます。占星術の立場はどうなるのでしょうか。
一番気になるのは、自然の流れに逆らって誕生しているわけですから、運命の方にも、当然何らかの影響が出てきても不思議ではないような気がします。
ひょっとしたら、天地自然の陰陽の法則から外れてしまう心配はないのでしょうか。私の勝手な想像か、取り越し苦労でなければいいのですが。
とにかく、結論はもうお分かりでしょう。
満潮の時刻に赤ん坊が多く生まれるというのは迷信ではありませんので、出生時間が分からない方は、これをヒントにして推定することができます。
気象庁に過去の記録を調べてもらう必要はありますが、満潮の時間を目安にするのは一つの方法です。
これは、母子手帳がない時代の方には、特に有効だと思います。過去に溯るほど、誕生時間に病院の人為的な手が加わっている確率が少なくなりますから。
ただし、自分の生まれた土地に一番近い港の満潮時刻であることと、一日二回の満潮のうちのどっちかは、見当をつける必要があります。二回のうちどっちなのか、お母さんがご健在だったら、聞いてみて下さい。
女性の方というのは、わりとそういう記憶は大事に持っているものです。子供が少なければ、ですが。
「お前が生まれた時にちょうど朝刊が来た」とか、「お姉ちゃんが学校から帰ったばかりだった」とか、身近な人のちょっとした記憶がヒントになります。
あなたが現在まで、大病もせず奇禍にも会わずに無事育っているなら、満潮時刻近くに生まれたと考えて、ほぼ差し支えないでしょう。調査の結果では、満潮のすぐ後に出産が集中しているそうです。私の息子の場合とまったく同じです。
東洋運命学に使用する干支暦では、時間を二時間ごとに区切りますので、だいたいの時間が分かれば、「何年何月何日の午前1時~3時は干支が乙丑で九星は二黒土星」と割り振ることができます。
占い師は、時間が分からない場合には、一日の真ん中の正午として割り出している方が多いようですが、満潮時刻から推定する方が確率が高いと思います。
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