風水学講座:目次

体質と運気に合った暮らしとは

家選びの難しさ

前章では、一般的な換気方法とか、なるべく家にウイルスなどの不安要素を入れない、という話をしましたが、もう一つ、大切なことがあります。

家相というのは、100点満点の家はありません。集合住宅でも一戸建てでも、必ずどこかしらに、欠陥があります。それをどこで妥協するかが、住宅選びの重大な部分ですが、妥協して良い場所と、妥協してはいけない場所があり、それを見分けるには、知識のある無しが大いに関係します。

人間には、弱味、ウィークポイントがありますので、そこを突かれると脆いものです。
他の部分の欠点は我慢できても、この部分に欠点があれば、我慢しないほうが良い、という場合があるのです。

なかなか住宅が決まらない方は、この妥協の仕方が下手で、細かな欠点を気にしすぎるあまり、堂々巡りに入ってしまう場合さえあります。
鑑定に持ってこられる物件でも、万全ということは無いので、欠点と長所を申し上げて、総合点では妥協して良いのではないか、と申し上げるようにしています。
しかし、「ここの欠点は大丈夫ですか?」「あそこがああなっているのは良くないとネットで見ましたが大丈夫ですか?」と気になりだすと、キリがありません。
「大丈夫」という意味や度合いにもよりますが、重要なポイントに欠陥が無い場合、大まかなランク付けでは、中の上ぐらいで妥協するしかありません。場合によっては中の中ぐらいでも仕方がない場合もあります。

繰り返しになりますが、家というのは、いわばその人自身でもあるので、えてしてその人に近しい家に縁ができやすいものです。もう少し厳しい言い方をしますと、その人の運命的な力量に見合った家にしか住めません。ただしそれは。価格が高いか安いか、豪華か質素かではなく、あくまでも全体のバランスがよくて、使いやすいかどうか、という問題です。
そしてもうひとつは、当人に合っているか、という問題でもあります。


奇しくも…

家がその人自身である、という点では、前に興味深い話に出会ったことがあります。
筆者の通っていた武道場の同門に、鍼灸整体をしている方があったのですが、その人のお父さんが亡くなられました。そこは合気道も教えていたのですが、合気道の門下生には、鍼灸師とか気功をしておられる方が非常に多いです。

お父さんは再婚されていたので、その鍼灸師の方と、お義母さんに当たる方が財産を相続されたわけですが、お義母さんは遺産で、自分一人で住む為に、新しい家を買われました。
お義母さんは心臓が悪く、自分でもあまり長生きする気がしなかったようです。お金はけっこうあるので、毎日贅沢をして、見てて呆れるほど遊び歩いておられて、「お金が無くなる頃には死ぬからいいんだよ」と言っておられたそうです。
そしたら、本当に、お金が尽きる頃に、心臓でポックリ亡くなられ、その鍼灸師の方が後片付けをされ、関係していた道場に、捨てるのが惜しい電気製品などを寄付しにこられたりしていました。

その家を処分するのに、家具を入れたままではなかなか売れず、誰かから「家具を撤去して、綺麗に空家にしたほうがいいよ」と言われ、その通りにしたら、本当にすぐに売れたそうです。

売却完了の後で、また偶然、お会いしたのですが、当人曰く「因縁ってよくしたもので、あの家を買ったのは若夫婦なんだけど、奥さんが心臓が悪いので、静養する為に一戸建てを買われたんですって。因縁なのかねえ」と言っておられました。
別に筆者は、家相の説明を受けるとか、間取りを見るとかは一切していないのですが、たぶん心臓に関係のある部分に、欠陥のある家だったのだろうと推測されます。

ある意味で、けっこう怖い話ですし、個人的に立ち入り過ぎな話かもしれません。でも、この例などはさほど怖い部類には入りません。実際に鑑定でいろんな例を見ていると、家に関しては、驚くような話が沢山出てきます。
別に幽霊が出るとか、その種の話には筆者は縁がないのですが、家に関する一連の事例の中には、偶然の一致ではない、因縁の繋がりを感じざるを得ない例が無数にあります。
幽霊よりも人間が一番怖い、という感覚は分かっていただけると思いますが、因は縁を呼び、結果として報いを受ける、という流れは、この世のシステムとして、確実にあると思います。

何だか間接的抽象的で、何を言っているのか分からないかもしれませんが、家に関わる事例に欲と執念が複雑に絡んだ話がいっぱいあるのを垣間見ると、悔いのない生き方をしたいものだと思ってしまいます。


ただ、賃貸しも分譲でも、集合住宅の場合は、そんなに強くない気がします。映画やドラマでは、訳あり団地なんてのがいろいろ出てきますが、筆者はあまり、問題にお目にかかったことがありません。しかし、祈祷師さんの間では、一番おかしな現象が多いのは老舗旅館のようなので、集合住宅の場合でも、築年数と関係があるのかもしれません。
ある程度、老朽化したら、割と早目に建て替える、という日本の習慣、神社の遷宮なども、あんがい良い習慣なのかもしれませんね。


家は人なり

このタイトルは、本当に何度も書いてきましたが、特に一戸建てとなると、本当に、当人の運勢や見識と家相は、密接な関係があるなあ、と思います。
賃貸し住宅でも、けっこう家と当人の運勢とは、係わりがあります。

上記の心臓病の話ではないですが、当人の運勢と家相の傾向は、本当に似通っているので、分かりやすい反面、家相の欠陥を修正するのは、思いのほか大変なことなのかもしれません。でも、欠陥が分かるということは、改善に一歩近づく、ということでもあります。

そこで、自分の弱点と家相の弱点が一致するのが分かった場合は、なるべくその家相を持った家は避ける、と言う努力が大切です。全体の特徴や弱点が分からない場合は、当サイトの通信鑑定をご利用いただくか、そこまでしたくない場合は、自分の本命方位、生年十二支の方位が凶相にならないような物件を選んで下さい。
凶相の意味や基準が分からない場合は、他の物件選びの章などを読んで、勉強して下さい。

鑑定では、方位が吉か凶か、物件の特徴が方位の吉凶と一致しているか、更に物件の特徴が住む人の命式ポイントと一致しているかなど、複数要素を重ね合わせて見ます
そうすると、あれは良いがこれは悪い、というケースは少なく、見事に幾つかの違う要素が、同じ特徴を示します。

これは、怖いぐらいに一致するので、この物件は大丈夫です、或いは、お辞めください、と自信を持って申し上げます。全く方位や家相のことを学んでおられない方ほど、この特徴が一致する率が高いです。

「幾つかの要件の特徴が一致する」と申し上げているだけですので、この結果が全て悪いわけではありません。運気の強い方は、それほど細かく吟味しなくても、ある程度、合格点の物件を持って来られる場合が多いです。物件も、短所より長所のほうが目立つ率が高いです。

いろいろ学んで知識を得られている方は、最初から吉方位で物件を探されており、物件も致命的な欠陥を持ったものは、はじめから除外されているので、底上げが出来ています。この場合は、方位は良いけれど家相がイマイチ、というケースがあるので、また探し直すことになりますが、最初から方位と運期を見て探し始めれば、大きくは外れません。


家相が示す健康問題

そういう一般的な傾向を見ながら。家相はまさに当人そのものである、ということを強調して申し上げているわけですが、今回はこの家相の特徴を、伝染病や健康問題に特化して述べます。

健康問題には、先天運の五行が大きく関わります。五行には、身体の部位や特定の臓器が関連づけられています。
その一覧は下表の通りですが、もし、呼吸器系の弱い人が呼吸器系疾患に罹ったら、当然ながら、咽喉が痛くなる、咳が止まらない、肺炎に移行しやすい、長引いて気管支喘息になる、ということになります。

それでは、循環器系の弱い人が呼吸器系疾患に罹ったら、どうなるでしょう。
呼吸器系の弱い人ほどの影響は出にくいのではないか、という想像は働きますね。でも影響がないわけではありません。
運命学的には、どこどこが弱い、というのは、その部分の病気になりやすい、という意味も、いちおう含まれます。しかし本当は、その部分をしょっちゅう意識することが無くとも、弱い部分が思いがけず命取りになる、という意味です。

もし、強い伝染性疾患に罹患したら、その伝染病の主症状がさしたることは無いように感じても、自分の弱い部分に影響が出やすくなります。
呼吸器系疾患である新型コロナウイルスに罹ったのに、肝臓が悪くなったとか、視力が落ちたとか、「関連性なし」と判定されそうな症状になります。

これは意外と知られていないのですが、弱い部分をいつも意識しておらずとも、自分の主たる五行で関係の深い臓器は大切にしないと、そこが命取りになりやすいのです。


簡単な体質改善法

今回、関係の深い臓器を、大まかに述べておきます。
これを知ってどうするかというと、弱い臓器に関係する方位を徹底的にお掃除したり、特定の改善法を取ります
改善法については、当人の五行+定位の性質+年盤+月盤に応じて、五行のうちのどの性質の改善法を取るかを決めます。
これについては一般論で語るのは無理なので、今回、鑑定メニューに入れていますが、一般的な考え方としては、二つのポイントがあります。

・ひとつは、どの方位であっても、まずはお掃除をして、整理整頓すれば、半分は解決です。

・もうひとつは、湿気が溜まらないようにします。水性と相性の良い方位があるではないか、と仰る方もありますが、普通の住宅に関しては、水気は全部凶です。もちろん、金魚鉢を置く、というようなことも、うっかりしないほうが良いです。鑑賞魚の飼育は、趣味の範疇ですから、あまりこういう場合に、吉凶を言うものではありません。それを言うなら、猫を飼っている家庭は全部大凶相ですが、猫好きの方はそうは考えないでしょう。

上の2点が基本のキですが、もう一つ、少し詳しく見る方法があります。
どうするかというと、まずは自分の日干を調べます
本命星も参考に見ますが、日干のほうが優先です。
その方位を、特に念入りに綺麗にし、毎日、換気します。ライトアップするのも有効です。今回は、ポイントとなる五行の算出が、ごく一般的なやり方ですので、もし間違っても障りのない範囲で申し上げています。その為、火気と水気は厳禁です。

日干の調べ方は、空亡の出し方ページを参照して下さい。手順と一覧表があります。
体質などの分類は、からだとこころと五行五気のページにあります。

五行 十干 臓器 疾病 方位 味覚 開・閉
甲・乙 肝臓 肝臓病、活動力 東、南東 酸味
丙・丁 心臓 眼病、心臓病 ほろ苦い
戊・己 脾臓 胃腸病、糖尿病 北東、南西 甘味
庚・辛 肺臓 気力、呼吸器系 北西、西 辛味 中間
壬・癸 腎臓 腎臓病、泌尿器系 塩辛い

◆この中で、伝染性疾患に関係の深いのは、「広がり」を意味する木性ですが、何の疾患であっても、誰しも自分の体力が落ちた時に、弱い臓器に弊害が出ますので、ご自分に関係の深い部位に注意したほうが、体力低下を防げます。

五行命理鑑定を受けられた方は、機械的に日柱の五行を使うのでなく、鑑定結果に基づいて下さい。個人用に正確に、強い五行、弱い五行を判定してありますので、そちらのほうが正確です。
このあたりは、なかなか一般論ではカバーしきれない部分なので、曖昧で申し訳ありません。

しかし少なくとも、家相のどこかを整える、という意味では、使う五行や方位が正確でなくとも、プラス効果しかありませんから問題なしです。
もちろん、使用する五行が自分にあっていれば、より効果が高い、ということです。

「2022年4月記」

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