風水学講座:目次

吉凶方位を出そう


さていよいよ、風水盤を見るさいの、基本的な吉凶方位の割り出しかたを勉強しましょう。
皆さんがちょっとした旅行、買い物、デートなどに行く時、やはり凶方で行くよりは吉方で行った方が、楽しくスムーズにいきますし、後で余計なトラブルを抱えこまずに済みます。
このサイトの風水暦(2000)を見る時にも、年と月の吉方位は本命星ごとに色分けして書いてありますが、日の吉方までは書いてありませんので、この見かたを知っていれば自分で判断できます。
ただし、この方法を使って自分で吉方を出す時には、次のとおり、使用法を限定して下さい。

1、引っ越しや海外旅行などの、運命に大きく影響を及ぼすことには使用しない。
(ただし運距離の引っ越しの時には、日の吉凶はほとんど関係ありません。年月の方位が、より重要です)
2、自分で判断する場合は、本命星でのみ見てください。月命星まで加味した判断は、初心者には困難です。
3、この方法で判断するのは、日盤のみに限定して下さい。使い方は4、5の通りです。
4、まず本命星別の風水暦で、年盤でも月盤でも吉になっている方位を選んで下さい。その上で、何日が良いかを判断する時に、この方法で良い日を選ぶようにして下さい。年盤、月盤で凶の場合は、日盤が吉であっても、原則として凶です。
5、年盤、月盤が吉でも凶でもない時には、原則として小凶ですが、宿命的な吉方位と合致していれば、使って差し支えありません。つまり定位盤の相生、相克を加味するということです。


★大前提★

◆方位を見る時は、必ず自宅(自分の寝泊まりしている場所)を中心にして見てください。今現在いる場所から見るのではありません。

これはけっこう誤解している人が多いのですが、風水、方位学というのは、必ずその人の住んでいる場所を中心にして見ます。
その人が現時点で居る場所から見るのは、奇門遁甲です。
奇門遁甲というのは、軍学、駆け引きの方術であって、個人の幸福を追求するのが目的ではありませんので、お間違えなく。筆者は現在のところ、いろんな理由で奇門遁甲は採用していません。


吉方位の出し方の基本

一、本命星を確認する……当たり前ですが、節分前後に生まれた人などはちょっと曖昧ですので、もう一度確認してください。
二、日盤の中宮星と十二支を見る……風水暦で、判断する日の日盤を選びます。この時に、その日の十二支(えと)もメモしておいて下さい。
三、五黄殺をカット……これから後は、消去法になります。まず五黄土星の回っている方位をカット。五黄殺です。
四、暗剣殺をカット……五黄土星のいる位置の、反対側をカット。暗剣殺です。
五、日破をカット……その日の十二支にあたる方角の、反対側をカット。日破です。
ここまでは、このサイトの風水盤に記入してあります。五黄殺、暗剣殺がブルー、日破はグリーンです。五黄、暗剣と日破がかさなる場合は、ただブルーになっています。重なるぶん、より凶意が強くなります。
六、本命殺をカット……自分の本命星の回っている方位をカット。本命殺です。これは各々個人によって違います。本命殺も的殺も、五黄殺、暗剣殺、破と重なっていればそれだけ凶意が強くなります。
七、的殺をカット……本命星の反対側の方位をカット。本命的殺です。もちろん、個人によって違います。
八、残った方位の中から、自分の本命星にとって相生(吉)の星を選ぶ。


その日の十二支というのは、もう一度、左の定位盤を見て下さい。
子(ね)の日であれば、もともと「子の方位」というのは北のことですから、「北」の反対の「南」が日破になります。風水盤、定位盤では、歴史的に下を北として表示しますので、間違えないように、早く慣れて下さい。
どうしても間違えてしまうという人は、ぐるりと180度回して見ると考えれば、おんなじことです。風水盤の方位というのは平面です。上とか下はありませんね。

なぜ、風水でこういう表示のしかたをするかというと、別の章で述べる「遁甲」のためです。
遁甲とは、九星が一定の法則でぐるぐる循環しますが、その循環の法則のことを指します。
いったんこれを覚えると、ある日の中宮星さえ分かれば、他の方位に何の星が回っているか、盤がなくともすぐ分かりますし、今日の中宮星がわかれば明日も明後日も分かるという、便利なものです。


練習1・ある決まった日の吉方を出す

さてひとつ、実例を挙げてやってみましょう。

本命星一白水星の人の、2000年6月1日の盤を例に取ります。
左のように、2000年6月1日は、三碧木星中宮で庚寅の日です。
1、まず西(酉の方位)は五黄殺なのでカット。東(卯)は暗剣殺でカット。
2、東が本命殺の一白水星なので、またカット。東も本命的殺で、またカット。
西と東は二度カットしましたが、これは単なる五黄殺、本命殺よりも、より凶の度合いが強いということです。

3、次に寅の日なので、寅の反対の申の方位が日破です。北東(丑寅)の反対側の南西(未申)が日破です。
厳密にいうと、寅の方位というのは北東の東寄り半分なので、その反対側というと南西の西寄り半分の申の方位だけですが、南西の方位全体に影響があります。「未」の方位への影響は、「申」の方位の半分ぐらいと思ってください。ですからいちおう、南西は全部カットです。

4、さて残った方位は、北(八白土星)、北東(六白金星)、南東(二黒土星)、南(七赤金星)、北西(四緑木星)です。
一白水星にとって本来相性が良い(相生)のは、六白金星、七赤金星、四緑木星、三碧木星ですので、この残った5方位のうち、相性の良い星が回っているのは北東と南と北西です。自分の相性の良い星がすぐに分からない人は、補足ファイルを参考にしてください。

ここまでは、日盤だけを判断してきました。しかし、本当にこの方位を使って、旅行や引越しをして良いのでしょうか。念のために、年盤と月盤を加味してみましょう。左は2000年5月(九紫火星中宮)の年盤と月盤(二黒土星中宮)です。
5、北東は月盤で五黄殺なのでカット。
6、南は年盤で四緑の暗剣殺です。
7、北西は年盤で歳破、さらに月盤でも月破になります。
おやおや、これでは吉方は全く無くなってしまいました。
この日は、積極的に「どこかへ行こう」という計画は成り立たなくなってしまいました。


やり直し

これではあんまり気の毒ですから、もう一度、別のやりかたをしてみましょう。
いちおう、「日帰りで、どこかにデートで行きたい」という場合を想定します。
1、年盤の、三大凶方をカットします。北、南、北西をカットです。
2、日帰りですから、月盤を重要視します。これも、北東の五黄殺、南西の暗剣殺、北西の月破をカットします。
月破というのは、月の十二支の反対側でしたね。5月は巳の月ですから、反対の亥の方角、つまり北西が月破です。
3、残ったのは東、南東、西です。最後に日盤を見ます。本命一白水星にとって、東と西は二重の大凶方ですからやっぱり使えません。最後にかろうじて残ったのは、南東です。
決して吉方ではありませんが、致命的な凶方というほどでもないので、この日にどうしてもどこかへ行こうという場合は、南東だけがなんとか残る、ということになります。

これはあんまり誉められた方法ではないのですが、方位を無視して行ってしまうよりはマシ、という程度です。
本当は、年盤、月盤、日盤のどれに重点を置くかという問題は、素人判断は危険なのです。たぶん、ここまでやってみられて、多少おわかりのことと思います。
あえて言えば、その日に終わることは、月盤と日盤が吉であれば年盤は重要視しなくて良いことになっています。しかし一泊するとなると、やはり年盤は影響します。どうしても用事がある場合以外は、年盤、月盤の凶方はやはり避けましょう。
ですが、吉方の探し方は、あくまでも一番先にやった方法が原則です。

凶方をカットしていって、残った中から相生の方位を探すのが基本ですが、複数で動く場合などは全く吉方がなくなりますので、凶方を使わないことに主眼を置くことになります。
さらに、単に吉凶以外に各方位の性質というものが関係してきます。例えば、北東は鬼門ですから、吉方であっても鬼門の意味はありますし、南の方位などは、吉方であっても、カップルで使うと別離の意味があります。グアム、オーストラリアなどに新婚旅行に行かれた方は、少し気になりますね。4年目には、方位の影響が出てくるはずです。4年目というのは丸三年ですから三年危機説思い出してしまいます。
たまには、吉方に旅行にでも行きましょう。脅かして申し訳ないですが、本当です。

また、その人の本命星と反対側の方位は「」(ちゅう)といって凶方とされていますが、これは本命星、月命星、生年月日の十二支を総合的に見なければ、いちがいには言えません。
少し複雑だったでしょうか。ですが、覚えておかれると便利ですし、皆さんが日盤に限って判断する時にはこのやり方で十分ですから、練習してみて下さい。
ただし、移転とか海外旅行は、年盤と月盤をくれぐれも慎重に見て下さい。

(1999年頃記述)

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